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【海外輸出】トラブル回避!時計を発送する際にお客様と必ず決めておくべき「5つの取り決め」

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日本の時計は精度が高くデザインも優れているため、海外の時計愛好家やバイヤーから非常に高い需要があります。
しかし、時計は「精密機器」であり「高額品」です。Tシャツや雑貨を送るのとはわけが違います。

「届いたけれど関税が高すぎるから受取拒否したい」

「革ベルトが税関で没収された」

こうしたトラブルを未然に防ぐためには、発送前にお客様としっかりとした「お約束(取り決め)」をしておくことが不可欠です。
今回は、私たちが海外のお客様へ時計を発送する際に徹底している、重要な5つのポイントをご紹介します。

目次

1. 関税の負担は「受取人(お客様)」であることを明記する

海外通販で最も多いトラブルが関税(Import Duties)に関するものです。
基本的に海外発送は「DDU(Delivered Duty Unpaid:仕向地持ち込み渡し・関税未払い)」という条件で行われます。

DDU(Delivered Duty Unpaid:仕向地持ち込み渡し・関税未払いとは?

国際商業会議所(ICC)のインコタームズ(貿易条件)において定義されていた条件の一つです。売り手(輸出者)が指定された仕向地(目的地)の配送場所まで商品を輸送する費用とリスクを負担し、買い手(輸入者)が輸入通関手続きと関税・消費税を負担する契約条件です。 

売り手(輸出者)の責任買い手(輸入者)の責任
・貨物の輸出梱包、輸出通関手続き
・指定された目的地(輸入国の港、倉庫、店舗など)までの国際輸送費
・目的地に到着するまでの危険負担(保険をかけるのが一般的)
・目的地到着後の輸入通関手続き
・輸入関税、消費税、その他の通関手数料の支払い
・目的地での荷下ろし(※契約により異なる) 

お客様の中には「送料込み=全ての費用込み」と勘違いされている方もいらっしゃいます。
到着時に配送業者から関税を請求されて驚かないよう、以下の点を事前に伝えておくことが重要です。

  • 関税や輸入消費税は、商品代金や送料には含まれていないこと。
  • これらは受取国の税関が徴収するものであり、売り手(私たち)はコントロールできないこと。
  • 「関税は100%お客様(輸入者)の負担である」こと。

「アンダーバリュー」は断固拒否する

アンダーバリューとは、関税を安く済ませるために、インボイス(送り状)に実際の価格よりも安い金額を書く不正行為です。海外のお客様から「価格を低く書いてGift(贈り物)として送ってほしい」と頼まれることがありますが、私たちはすべてお断りしています

理由は大きく2つあります。

  • 脱税行為への加担になるため(コンプライアンス遵守)
  • 配送保険が効かなくなるため

万が一、配送中に時計が紛失・破損した場合、補償されるのは「インボイスに記載された金額」までです。10万円の時計を1万円と記載して送れば、事故が起きても1万円しか戻ってきません。

お客様の大切な商品を守るためにも、正直な価格(Full Value)で申告することをご理解いただいています。

3. ワシントン条約(CITES)に関わる革ベルトの扱い

時計のストラップによく使われる「ワニ革(クロコダイル・アリゲーター)」「トカゲ革(リザード)」は、ワシントン条約(CITES)により輸出入が厳しく制限されています。

正式な輸出許可書(CITES書類)なしで発送すると、税関で「ベルトだけ没収」、最悪の場合は「時計ごと没収・廃棄」されるリスクがあります。

海外発送時の対応ルール

そのため、海外発送の場合のルールとして以下を取り決めています。

  • エキゾチックレザー(ワニ革等)は海外へ発送しない。
  • 代わりに、牛革(カーフ)の型押しベルトに交換して発送する。
  • または、ベルトを取り外してヘッド(時計本体)のみを発送する。

アメリカ発送特有の「内訳(Breakdown)」ルール

もし発送先がアメリカの場合、さらに細かいルールが存在します。
アメリカ税関は時計の輸入に対して非常に厳格です。インボイスに「Wrist Watch $200」と一行書くだけでは通関できず、荷物が止まってしまうことがあります。

アメリカへ送る場合は、お客様に以下の価格の内訳(Breakdown)を提示し、インボイスに記載する必要があります。

価格の内訳(Breakdown)

ムーブメント代・・・USD◯◯

ケース代・・・USD◯◯

バンド代・・・USD◯◯

これら3つの合計が商品価格と一致している必要があります。「なぜそんな細かいことを?」と聞かれることもありますが、スムーズにお手元に届けるための必須事項です。

5. 初期不良と返品時の送料負担

どんなに検品していても、輸送中の振動などで時計に不具合が出る可能性はゼロではありません。万が一の返品・修理対応についても事前に決めておきます。

初期不良の場合は?

往復送料は弊社(売り手)負担。

お客様都合(イメージ違い等)の場合は?

往復送料および返送時の関税はお客様負担。

特に海外送料は高額になるため、このライン引きは非常に重要です。
お客様との話し合いにより決定いたします。

まとめ:ルールは「安心」のためにある

少し堅苦しく感じるかもしれませんが、これらのルールを事前に提示し、合意していただくことは、結果として「お客様を守ることにつながります。

「関税で揉めて商品が受け取れない」「補償がなく泣き寝入りする」といった最悪の事態を避け、確実に素晴らしい時計をお届けするために、私たちはプロフェッショナルとして輸出管理を徹底しています。

海外への発送や、オリジナルウォッチの製作依頼についてご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。

海外配送まで安心サポート。オリジナルウォッチ製作ならお任せください

素晴らしい時計を作っても、お客様の手元に届かなければ意味がありません。
私たちは時計の企画・製造(OEM)はもちろん、今回ご紹介したような複雑な輸出管理や配送手配まで、トータルでサポートいたします。
「海外向けに販売したい」「トラブルなく届けたい」とお考えのブランド様は、ぜひ一度ご相談ください。

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